授業に向けて予習するのは大事だと分かっていても、予習の要領や効率的なやり方が分からず、全然終わらない…という悩みを持つ学生さんは多くいます。
予習が終わらないのは小学生だけでなく中高生、大学生でもよく抱える悩みのひとつであり、「予習が終わらない→授業が理解できない→授業についていけなくなる」という、落ちこぼれのサイクルにハマってしまう原因になります。
また、そこまでいたらなくとも、非効率的な予習をする癖が抜けないせいで、睡眠時間やプライベートの時間を削ってしまい疲労やストレスを抱えて体調を崩す原因にもなります。
予習と言っても、なんでも完璧にきっちりとこなすことばかりが勉強方法ではありません。予習が終わらなくて悩んでいる人は、自分の予習のやり方に無駄や無理がないかチェックして効率よく短時間で終わらせる癖を身につけて行くことが大切になります。
予習が終わらない原因を探る
予習がなかなか終わらない原因は、
- 予習のやり方そのものが根本的に分からず、非効率的な勉強方法で予習している。
- 予習の量が多すぎて自分の勉強スピードでは追いつかない。
- 丁寧なノートを作ることに時間をかけすぎている
- 授業範囲を全部完璧にやろうとして予習に時間がかかりすぎてしまう。
- わからない問題にぶつかって考え続けるも答えが出ずに時間が無駄になる。
- 疲労や睡眠不足で勉強の効率が上がらないのに無理いて予習している。
などの原因が考えられます。
また、学校や担当の先生によっては予習が宿題のように扱われており、予習してこないとひどく叱られてしまう、という教え方をしていることもあります。
さらに、進学クラスのなど普通科と比較して勉強の進み具合が早いクラスに所属していたり、学校だけでなく塾や予備校、家庭教師などの予習もあると、1日の限られた時間では全ての予習をすることは難しく、効率的にこなすテクニックの重要性は増すのです。
授業をよく理解するためにも予習は大事ですが、ただ漠然と教科書をダラダラ書き写すような時間のかかる予習ばかりになると、続けるのも難しくなりがちです。
例えば英語長文の予習なら、最初のうちは比較的短めの長文だったけど、次第に量が増えて2000語を超える長文が出てきて、それを全部書き写すような予習の仕方だと、いくら時間があっても足りなくなります。
英語に限らず、他の科目も難易度が上がるにつれて予習にかかる時間が増えていくと「英語だけでなく数学が古文も…全部完璧にやろうとしたら予習が終わらない…」という事態にならないためにも、予習の効率を上げていくことは大事なのです。
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予習を効率的に終わらせるためのコツ
一度でやりきるのではなく分割して予習する
予習を一度でやりきろうとして途中でだるくなってしまい、予習の時間がダラダラ伸びてしまう場合は、予習を何回かに分けて分割して行うというコツがあります。
例えば、来週は教科書で8ページ分進む予定だと先生が言っていたのなら、1日で8ページ全部やるのではなく、2日に分けて4ページずつ予習するという具合です。
分割してやる予習のメリットは、1回あたりの勉強時間が短くなり短期集中できることと、「予習は一気にやらなければいけない」という精神的なプレッシャーを減らすことができる点です。
もちろん、1日の中でも朝と夜の30分ずつ予習をする、というような分割の仕方でもOKです。複数回に分けて行うことで、小さな達成感も得られやすく学力だけでなく自信も付きメンタルを鍛えることができます。
既に理解している問題に時間を割かない
まだ習ったことがない範囲の予習であっても、すべての問題や内容が全然わからない…ということはきっとないはずです。
大抵は、「この問題は今の学力だと余裕で解けるけど、この問題はちょっと怪しいな…」と、問題によって、できるorできないの両方あるものです。
そのことが分かった上で押さえておきたいのが、既に理解している問題は予習の時間は減らすこと。
例えば古文の場合、習ってない範囲で既に何度も勉強した古文単語が出てきても、その単語をわざわざ辞書を引いて丁寧にチェックせずに、「あ、これはこの前出た単語で意味は○○だな」とチェックが住んだらさっさと次へ進む、という予習の進め方です。
何度も勉強したところでも予習している時に気になってもう一回辞書や参考書で調べたくなるかもしれませんが、ちゃんと理解しているのなら勇気を持ってショートカットしていくことが効率的な予習のためには大事なのです。
わからない問題を完全に解こうとしない
予習でわからない問題が出た場面で必死に問題を解こうとした結果、無駄に時間を費やし、おまけに完璧に解けず敗北感だけが残ってしまった…という苦い経験はないでしょうか。
数学の証明問題だと、6割程度かけたけどの残りの4割が解けずにウンウン唸って時間ばかりが過ぎてしまう、というような状態ですね。
しかし、ここで気をつけたいのはあくまでも「予習」なので、この段階で完璧に理解しているのなら、そもそも授業を受けなくても問題ありません。
むしろ予習は完璧にこなせなくとも、どの範囲までなら自力で解けて、どの範囲からは自力で解けないということがわかっただけでも予習の効果はあるのです。
自力で解けないことで自分はダメだと落ち込む必要はありません。それよりも自力でわからなかったからこそ「わからない問題は授業や復習でちゃんと理解すればいい」と前向きに考えて行くことが大事です。
普段から真面目で何事も完璧にこなそうとする勉強のやり方をしている人ほど、予習で躓いたときの精神的なダメージは大きくなる傾向があります。
真面目なのはいいことですが、その真面目さが災いして自分の勉強の負担になるようなら予習を含めて勉強への考え方を少し変えて、楽に考えれるようにしていきましょう。
語学系はスマホを使って勉強する
古文、英語などの語学系の予習の場合、教科書や参考書によってはCDが付属しており、スマホやウォークマンなどの音楽プレイヤーを使えば机に向かわなくとも勉強をすることができます。
これを利用して、例えば通学中の電車やバスの中で予習がてらにスマホで聞きながら予習をしておくという方法も効率的な予習です。
とくに英語の場合はリスニング問題が定期テストや大学受験、英検、TOEICなどで必ずと言っていいほど登場するので、普段から英会話に耳を慣らしておくという意味でも、オススメの予習の方法です。
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ある程度基礎学力が付けば予習時間が削減可能
ちなみですが、予習が終わらなくてどうしようもないという悩みを持っている人に共通しているのが、基本的な学力がないために新しい範囲を予習するにしてもわからないことが多すぎてパンクしてしまうというケースです。
ここでいう基礎学力なら、高校生なら中学時代の、中学生なら小学生時代で習うような土台となる基礎的な学力が不足しているために、予習でつまづいているのです。
この場合は、今すべき目の前の予習も大事ですが、既に習ったはずの知識を復習してホントの土台となる基礎的な学力を身につけて行くことが大事です。
数学をやる前に算数で簡単な問題を完璧にできるようにしておく、図形の性質について漏れなく完璧に理解しているか振り返っておく、という具合です。
一歩下がってみて謙虚に復習していくことで、結果として予習だけでなく授業の理解も前より効率的になることがあります。