予備校通いの浪人時代の1年間の勉強スケジュールについて振り返ってみた

浪人生

前回の記事では予備校(駿台)に通っていた浪人時代の1日のスケジュールについて振り返りましたが、今回は1年間のスケジュールについてざっくりと振り返ってみようと思います。

なお、当時の筆者の志望校レベルは平凡な国公立大学、当時の偏差値で55~60程度ですのでご参考程度に…

 

浪人時代の1年間のスケジュール

春から夏は再度基礎を固める時期

大学に現役合格できず、しぶしぶ浪人生活を始めることになりましたが、予備校にはいった当初に言われたことは「夏までの勉強はじっくり基礎固めをするべし」ということでした。

現役生と違って浪人の場合、現役時代の貯金があるから、4月から過去問を解いてさっさと偏差値を上げる勉強をすればいいというわけではなく、一度謙虚になり今までの貯金云々は捨てて、じっくり腰を据えて基礎を固めていくことが、長い目で見れば大学合格には大事なのです。

実際に予備校では予備校が用意したテキストや問題集をやりましたが、問題は学校よりも難易度は高いものの、受験本番よりは簡単で基礎の確認や今までが学習した知識の漏れを確認する内容が大半でした。

また、問題によっては、現役時代の教科書や問題集で出たものと類似している問題が多く、現役時代に割と真面目に勉強していた人なら、そこまでちょうどいいレベルだったと思います。

そして、浪人生活としての1年が始まったこともあってか、先生方も「今はとにかく基礎を固める時期だから丁寧に説明します」という姿勢で、一問当たるの解説をじっくりして授業をしたり、自作のプリントを配って予習や復習でしっかり高校の内容をおさらいしてくるようにと指示する先生もおられました。

しかし、基礎の重要性を説く一方で「ここで基礎を固めておかないと、秋以降の授業で落ちこぼれるからしっかり聞け」と口酸っぱく忠告していた先生も何人かおられました。

 

なお、英語や古文・漢文などの語学系の科目は、授業の他にも単語集をとりあえず1冊やり通すことが、ホームルーム中の宿題として毎週あり、毎週チェックテストが行われていました。

語学系の基礎学力は単語の知識の豊富さと比例するので、時間をかけてでも単語集を何周かして暗記しておくことは、春~夏の課題とも言えます。

 

夏休みの代わりに夏期講習

予備校の授業は大きく分けると

  • 前期:4月まで7月の末まで
  • 後期:9月から12月の末まで

4ヶ月間×2回が基本でした。前期は学校でいう1学期、後期は2学期と考えて頂いたら分かりやすいと思います

また、学期毎の普段の授業が無い期間は高校なら夏休みor冬休みにあたりますが、当然ながら予備校では高校の頃のような長期休暇はなく、代わりに夏期講習や模試がスケジュールに組み込まれていました。

ですので、実質的な夏休みは皆無と考えてもらってもいいでしょう。

しかし、夏期講習期間では今まで習った基礎事項の確認、そして基礎を使った問題演習などがメインでした。講習は現役生と一緒に受けることもあり、いい意味で刺激を受ける時期ともいえます。

また、夏期講習の頃から少しずつ模試の振り返り方について授業で触れたり、過去問(二次試験・センター試験)への取り組み方なども授業で扱っていきました。

 

なお、現役で受かった同世代の近況報告を聞く、同窓会に行くことも多く、浪人生活でつまずきやすい時期でもあります。

暑さによる夏バテも影響して、体力面でも勉強へのモチベーションが下がりやすく、体調管理や運動不足に気をつけて、適度に息抜きをすることもこの時期までに身につけていくことが重要だと思います。

 

 

スポンサーリンク

 

秋から年末は基礎の実践と志望校に向けた勉強の時期

秋からの後期の授業は、今まで習った基礎的な問題を振り返ったり、センター試験、私立国立などの大学の過去問を本格的に解き始める時期でした。

テキストも前期に使っていたものから難易度が上がったり、テキストに大学の過去問が登場してきて、解説を聞くという授業が増えました。

春からの勉強でしっかり自分の基礎を固めておけば、そこまで苦労することはありません。

しかし、ほぼ毎週のように模試があり、頻繁に模試の結果が返却されることから、基礎がしっかり固められていても結果に一喜一憂して勉強の調子が狂いやすい時期でもあります。

もちろん、模試の結果が悪かったら、しっかり解説を読み込んで復習をすることが重要ですが、あまり受験を意識しすぎず、適度にメンタル面での余裕を持つことが大事だと思います。

 

また、秋からの授業で気をつけたいのが、春までの貯金があるからと言って油断する浪人生が多くなるという点。

この時期だと、現役生も部活を引退して追い込みをかけてくる時期なので、油断していると現役生に抜かれたことで焦ってしまい、受験本番で実力を発揮できなくなるケースが多くあります。

基礎を固めて精神的に余裕があるのはいいことですが、気を緩めすぎず勉強継続していくようにしましょう。

 

年末以降はセンター、二次試験などより本番に近い勉強の時期

後期の授業が年末で終わると、今度は冬期講習が始まります。

センター試験や国公立の二次試験、私立大の試験が目前に迫っていることから、講習の内容もそれらを反映したより本番に近い問題になっており、最後の仕上げという意識で取り組むことになります。

また、講習によっては1コマ目は試験を説く時間、残り2コマは解いた問題の解説をする時間となっている授業もあり、本番の雰囲気に慣れる目的で行われている講習もありました。

なお、年末年始だからといって当時は予備校が完全に閉鎖せず、むしろ元旦でも講習があって参加していました。

年末年始も同期の大学生が地元に帰ってくるなどで、誘惑や気分の浮き沈みが激しくなる時期なので、調子を乱さない意味でもとにかく予備校に通っておくことは効果があったと思います。

 

スポンサーリンク

 

浪人の一年は長いからこそメンタルを鍛えよう

ちなみに前回の記事でも触れましたが、浪人生には

5月:最初に熱意が枯れやすくなる時期。つまり五月病。

8月:同級生の大学生活を聞いてブルーになる時期。

11月:受験期に差し掛かり焦りや不安を感じたり、やけくそになる時期。

の大きく分けて3つ、そして3ヶ月ごとにやる気が落ちやすい時期があります。

予備校の授業を1年通して見ていても、5月で人が減り、夏が開けたら人が減り、追い込みの時期になると更に人が減り…と、授業を欠席する人や、欠席して自学自習をすることに抵抗を持たなくなる人が多くなっていました。

 

浪人の1年間は想像以上に長く、最初の1~2ヶ月でやる気のピークを迎えて、最後までやる気が続かず勉強が途切れてしまう人は少なくありません。

やる気があるときにしっかり基礎を固めて学力を付けるに越したことはありませんが、一度冷静になって、適度に休息や息抜きを挟みつつ、受験当日まで継続して続けられる1日単位、1週間単位の短い勉強スケジュールを作って、実行しつつ適宜スケジュールを見直して行くことが大事だと思います。

社会人で言うところの「PDCAサイクル」を、浪人生活でも取り入れて、最後まで途切れず勉強ができるような勉強習慣を身につけましょう。