合格体験記の書き方 後輩への役立つアドバイスのために押さえておきたいコツ

合格体験記

志望していた大学に受かってしばらくすると、学校や予備校から後輩に向けて合格体験記を書いて欲しい!というお願いが来ることがあります。

とくに、旧帝や有名私立大学や医学部に進学した人の場合だと、宣伝にもなるので何としてでも合格体験記を…と迫られることもあるでしょう。

しかし、合格体験記と言っても書き方次第では、ただの自分の武勇伝になってしまい、後輩から「この先輩調子に乗ってるなぁ…」と文章から想像できてしまう。

そして、受験に対する具体的なアドバイスが何一つ載っていないただの作文になっている…なんて合格体験記ができてしまうのはちょっと考えものです。

また、書き終わってからしばらくして読み直すと、自分が読んでもなんとも恥ずかしく、まさに黒歴史となってしまう合格体験記を書き上げてしまうのは避けたいものです。

せっかく自分の貴重な時間を注いだ受験の合格体験記を書くのだからこそ、しっかり後輩のために、そして自分とその恩師に恥をかかせないような書き方をまとめましたのでご覧下さい。

 

 

合格体験記の書き方

美化せず正直に書く

合格体験記にありがちなのは「自分の受験生活をやたらと美化してしまう」こと。

苦しく長かった受験勉強を乗り越えた先にようやく掴んだ志望校合格というストーリーを、より輝かしく、よりドラマチックに書くために、勉強した時間を盛ったり、自分がどれだけ苦しい思いをしてきたかを強調することはよくあります。

合格体験記は見方を変えればエッセイや自己啓発書のように、自分がどれだけ努力をしたか、素晴らしく優れた人間かを簡単にアピールすることが許されてしまう場面だけに、ついつい過去を美化してドラマティックなストーリーになってしまうのは珍しいことではありません。

しかし、過度な脚色をしてしまうと、真面目にその文章を読む方からすれば「自分には到底できないような過密な勉強スケジュールをこなさないとこの志望校には合格できない」という不安を抱かせる原因になってしまいます。

また、脚色しすぎるとたとえ文章量が短い合格体験記であっても、話の矛盾や食い違いが生じて、体験記の信用性が損なわれてしまうことがあります。

無論、読む方も多少の脚色はあるものだと割り切って読んでいる人がいないというわけではありませんが、なるべく正直に美化せずありのままの受験生活を書くようにするのが大事です。

 

失敗談や心に刺さる話題も書く

合格体験記とだけあって、お世話になった両親や恩師への感謝、自分をよく見せるための勉強アピールなどの、いわゆる当たり障りのない、いい話ばかりになることがあります。

もちろん、多くの人が見るわけだから、悪口や不満などを書くわけには行きませんが、合格体験記であってもちょっとした失敗談や心に刺さる話題を挟むことは、それを読む後輩にとっても大変役にたつ情報が多く含まれています。

例えば、

  • モチベーションがなくても1ヶ月ほど勉強ができない時期があった。
  • 普段は「何も勉強していない」と言ってましたが、裏でしっかりやってました。
  • 受験当日は緊張しないようにって思ってましたが、やぱり緊張しました。

というように、赤裸々に自分の人間らしい一面が見れるような内容を少し加えてみるのがオススメです。

合格体験記を書くような人でも、完璧超人ではなく私たちと同じ人間で、些細なことで悩んだり、ちゃんと緊張するんだということが伝わるだけでも、後輩にとってはいい収穫となります。

なお、この時もミスや失敗談の内容を盛らず、あくまでもそのまま書くように心がけるのがいいでしょう。

 

 

力を入れた科目と勉強法について詳しく書く

合格体験記に必ず載せておきたいのが

  • どの科目に力を入れたか?
  • その科目を伸ばすためにどんな勉強法をしたか?

という内容です。

ただ漠然と「1日○○時間勉強した」というような武勇伝を書くのではなく、より具体的な情報を書くほうが後輩に喜ばれます。

志望校によっては科目ごとに得点配分がことなることは多く、できるだけ得点比率が多い科目を中心に勉強するのは、効率のよい受験勉強をする基本中の基本です。

例えば、複数ある科目のうち英語の比率が高い志望校の場合なら、英語を重点的に勉強すると書くのはもちろんのこと、

  • 英語の中でもリスニングが狙い目。
  • とりあえず英単語を単語集1冊覚えて基礎を固める。
  • 長文問題は配分も多いけど時間がかかるから、毎日勉強する。

というような、その志望校を目指している後輩に役立つ、より具体的で実践に近い内容を書いていくのが効果的です。

 

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使った参考書や問題集について詳しく書く

自分の志望校と合わせて書いておきたのが、どんな参考書を使ったかという情報です。

先輩がどんな参考書や問題集を使っていたのかは、合格体験記だけでなく普段の勉強でも知りたい情報の筆頭格。

科目別に、どの参考書や予備校のテキストを使った、何周解くようにした、という情報を丁寧に書くようにしましょう。

なお、参考書を載せる場合は、なるべく1科目1~2冊に絞り込むことが重要。何冊も書いてしまうと読む方を混乱させてしまう原因になるので、簡潔にまとめることが大事です。

 

勉強以外の学校生活についても触れておく

合格体験記は勉強だけでなく普段の学校生活がどんなだったのかを書いておくことも大事です。

例えば部活動と勉強の両立についてや、勉強以外にやっていた課外活動(ボランティアなど)や定期テストへの取り組み方、オープンキャンパスや志望校を決めた理由など、自分の学校生活を真摯に振り返って、受験勉強につながるエピソードがあれば(盛らずに)書くようにしましょう。

 

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合格体験記は「真面目」それとも「ウケ狙い」?

ちなみにここではいたって真面目な合格体験記の書き方についてまとめましたが、合格体験記をウケ狙いで書く人もそれなりいます…。

まぁ、大学合格が決まって有頂天な気分で書いているので、どうしても調子に乗って話を盛りまくったり、後輩に対してマウントを取るような文章を書いてしまうのは、仕方のないことだとおもいますが…受け狙いの体験記は読む人にとっては失笑されることがあるのであまりオススメできません。

 

若気の至りと言えば聞こえはいいですが、学校や予備校に自分のイキった合格体験記が大体1年ほど晒されてしまう。

あるいは冊子になって顔の知ってる後輩以外にも見られることを想像しても、胸がキューッと締め付けられないメンタルを持っている自覚があるのなら、受け狙いで書くのもアリだとは思います。