ネット上で浪人生の1日のスケジュールを調べると「東大、京大、早稲田、慶応などの偏差値も高く名のしれた大学に受かった!」という逆転満塁ホームランのような浪人時代のエピソードが目立つように感じます。
かくいう筆者も、残念ながら大学受験は現役で合格できず、そのまま予備校(駿台)に1年間だけ通い、無事にごく平凡な国公立大学に合格しました。
平々凡々すぎて有名大学に受かった浪人生活と比較すれば、なんとも華がなくドラマティックな浪人生活ではないと自負していますが、こういった地味な浪人生活もまたそれなりにニーズがあると思いますゆえ、今回は筆者の浪人生時代の当時の平日、土日祝日の1日のスケジュールについて振り返ってみようと思います。
浪人時代の平日のスケジュール
朝は高校時代と同じ時間に起床
予備校に通い始めたのは、同級生が大学に通い始めるのと同じ4月から。
予備校生といっても朝はゆっくり寝られるというわけではなく、普通に7時前に起きて支度をし、8時すぎには予備校に到着するという、高校時代とさして代わり映えのない朝を過ごしていました。
今にして思えば、宅浪ではなく予備校に通って朝ちゃんと起きる生活習慣を身につけておいたことは、センター試験や大学受験当日に遅刻せず会場入りするための、土台となるトレーニングだったように感じています。
宅浪の場合だと、どうしても起床時間が昼にずれ込み夜型生活に陥る人が多いので、生活リズムを朝方に固定しておくという意味でも、浪人時代に予備校に通うメリットは大きいと思います。
朝~夕方までは予備校(駿台)で講義
駿台の場合は、予備校は志望校別にクラスごとに別れて、1回授業時間は50分、午前中は4コマの授業を1日6~8コマ受けるのが基本でした。
午前中は4コマ、昼休みを挟んだ後、午後は2コマで終わり4時頃に開放される日もあれば、8コマあり6時頃に開放される日もあり、授業の長さだけで言えば高校時代の頃とほぼ変わりはありませんでした。
なお、授業の間の休憩時間は10分でこれも高校時代と同じでした。駿台の1日のスケジュールは、あくまでも高校時代の延長線上のようなスケジュールだったと感じています。
ちなみにですが、予備校によっては授業時間の長さを大学に合わせて90分にしている所もあります、90分授業が長すぎてダレてしまう予備校生の話も多く聞きます
浪人生活で予備校や塾へ通うことを考えている場合は、授業の内容やレベルもそうですが1コマあたりの授業時間の長さが自分に合っているかどうかも判断材料にするのがいいと思います。
夕方以降の使い方
6コマで予備校の授業が終わった日の、その後の時間の使い方はと言うと、
- 自習室を使ってそのまま予備校の予習・復習をする
- とくにやることがなければそのまま帰宅。
- 予備校近くにある本屋に入り浸る。
- スポーツジムに通って汗を流す。
- 意味もなく定期券を使って途中下車してぶらつく。
などの、勉強に関係あるものから関係ないものまで色々していました。
8コマ授業だと6時頃に解放されるので、家の門限が厳しいのもあって、まさに家と予備校の往復のような生活になっていました。
また、筆者の場合、持病(腰痛持ち)があったので、授業が終わってから病院や整体に通っていたりもしました。
浪人生といえども、24時間365日勉強漬けというわけではなく、やるべき勉強をしたり適宜休息を取りつつ、途中で息切れしないように浪人生活を送っていたので、過去を振り返って感じています。
夜の家での勉強について
夕食後も勉強をしていましたが、基本的には予備校でやる授業の予習・復習がメインでした。
翌日に模試があるのなら、今まで受けた模試の内容を復習したり、自分が間違えそうなところをテキスト・ノート・参考書を振り返るようにしていました。
また、夜ふかしして翌日遅刻して意味がないので、就寝は普段は12時、遅くても1時までにするようにしていました。
ちなみですが当時はまだスマホを持っていなかったこともあり、スマホがなかったおかげで無駄な夜ふかしをせずに済んでたのではないか、と振り返っています。
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浪人時代の土日祝のスケジュール
模試がある日は、ほぼ平日と同じ
駿台の場合、平日は授業、土日に模試があるという日程が組まれている事も多く、模試のある週は平日と同じ時間に起きて、平日同様に模試を受けて夕方3~6時頃に開放されるというなかなかヘビーな生活を送っていました。
模試が早めに終わった場合は予備校の自習室を借りてその場で模試の自己採点、間違った問題の理解、復習をしてから帰宅することもありました。
また、受験期になると模試だけでなく、受験対策用の特別授業が土日に組み込まれている事もあり、一日も休みが無いという週もありました。
とは言え、受験直前期ともなればある程度これまでの授業で基礎的な知識や受験に必要なテクニックは身についていたので、それを試せるいい時期でもありました。
そして「これでもうこんな生活とはおさらばになる(かもしれない)」と思えば、毎日勉強がある方が気楽だったと思います。
とくにクリスマスやお正月の浮ついた雰囲気に流されない意味でも、毎日予備校にくる生活は、どこか居心地がよかったと感じています。
模試がない日は自習室は利用
模試がない場合は家にいても勉強の気が散るので、とりあえず予備校に行って自習室で勉強をするのが大半でした。
平々凡々な国公立大学レベルを目指しているとはいっても、日々の予習・復習の他にもセンター試験のための勉強も含めれば、やるべき教科の数は膨大で誘惑の多い家ではなく自習室でテキパキと勉強をこなすのは、効率の面でもよかったと思っています。
ちなみに、自習室の利用は午前中が基本。
というのも、自習室は昼すぎ~夕方になると利用してくる人が増えてきて、微妙に物音が気になったり、夏場だと空調が効きにくくなるトラブルもあったので、なるべく静かで快適、そして人が少ない午前中を狙って勉強し、人が増えてくる昼過ぎには撤収するようにしていました。
ちなみに、自習質を出たあとも、平日同様本屋で時間を潰したり、予備校周辺をぶらついて気分転換をするのが癖になっていました。
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受験本番までに燃え尽きないスケジュールを立てよう
筆者の志望校は東大や京大などのもっとレベルの高い大学ではなかったので、上に書いたような、ややゆるい浪人生活ではきっと物足りなく感じたり、逆に心配になってしまう人もおられようかと思います。
予備校に通っていた時も、「1日最低でも10時間勉強すべき」「プライベートを我慢して勉強に集中すべきだ」と言う言葉を何度も耳にしましたが、予備校側としては生徒を甘やかすような言葉を迂闊に言えるような立場ではないので「そうキツく言わはるのも無理あらへんよなぁ…」と、この記事を書いている今、冷静に分析しています。
とは言え、予備校に入った当初は、その言葉を間に受けてまさに死に物狂いで勉強に打ち込んでいました…は、途中でその勉強法の効率の悪さを感じたり、メンタル面で燃え尽きかけた経験をした結果、適度に休息や気分転換を挟む習慣を身につけた次第です。
浪人生の場合は
- 5月:最初に熱意が枯れやすくなる時期。つまり五月病。
- 8月:同級生の大学生活を聞いてブルーになる時期。
- 11月:受験期に差し掛かり焦りや不安を感じたり、やけくそになる時期。
の大きく分けて3つ、そして3ヶ月ごとにやる気が落ちやすい時期があるので、その時期を上手く乗り越えて、燃え尽き症候群にならないように精神的に余裕のあるスケジュールを立てることが、どの志望校を目指すにしても大事だと思います。