受験勉強や資格勉強は独学で勉強すると失敗する…そんな、セリフをどこかで耳にした人もきっと多いと思います。
独学は自分の好きな時間、場所、参考書などを選んで自由にできるのが魅力的であり、うるさい先生にいちいちツッコミをいれられずに自分のペースで勉強をしたい人には向いている勉強法と言えるでしょう。
しかし、大抵の人は独学になると、
- つい自分を甘やかしてしまって勉強が雑になる。
- 一人だけで勉強することからモチベーションの維持が難しい。
- 非効率な自分の勉強方法にこだわってしまい、成績の伸びが停滞する。
などの、失敗をすることが多く、また失敗しても、自分に原因があるのではなく、環境や参考書に原因があると考えて居直ってしまう事が少なくありません。
今回は、そんな独学で失敗してしまう人の傾向と対策についてまとめました。
独学で成績が伸びない人に見られる特徴
非効率的の勉強方法にこだわりすぎて他人の忠告を聞けない
ただ教科書の内容をノートに丸写しする勉強方法を続けていたり、もう少し上のレベルの参考書をすると効果的なのに、一向に初心者向けの基礎的な内容を扱っている参考書を手放そうとせず、非効率的な勉強方法にこだわっている人は独学で失敗しやすい人です。
このタイプの人は、それなりに勉強をしているので、成績もそれなりによく、そのことで今までの自分の勉強方法に対する自信やプライドを持っています。
しかし、その自信が裏目になり、他人の忠告を聞けなくなってしまったり、勉強のアドバイスを聞いても素直に受け入れられず、我流を貫き通してしまう事があります。
また、このタイプの人は(成績の割には)プライドが高い傾向もあり、学校の先生や予備校の講師といった教えることのプロの人から教わった勉強方法を取り入れると、自分のプライドが傷けくと感じるので、なかなか忠告を聞けず成績が伸び悩む事がよくあります。
競争相手や勉強の仲間が見つからず途中で挫折する
集団で授業や講義を受けるのと違って、独学は基本的に孤独です。
競争相手や一緒に勉強をする仲間がいないことからモチベーションが持続しにくい勉強方法です。
勉強は親や友達、先生といった他人のためにやるものではなく、自分の将来や利益のためにやるのが普通ですが、かと言って自分一人の力で最後まで独学を貫くのは誰でも簡単にできるわけではありません。
勉強仲間を作っておくことは、自分にとってわからない問題が出たり、誰かに教えてもらった方が効率的に勉強できる場面もあります。
しかし、独学の場合はわからないところも自分一人の力で解かなければいけない。そもそも周囲に勉強のことを聞ける人がいないので、もしもつまづいてしまったら、そこで簡単に挫折して心が折れてしまいやすい勉強方法ともいえます。
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目標もなく「ただなんとなく」勉強をしているだけである
独学で失敗してしまう人の特徴として「ただなんとなく」勉強をしているだけである、ということがあります。
これは
- 何のために独学をすればいいのかよくわかってないけど、とにかく手を動かすことに集中している。
- 独学してどういう資格を取りたいのか、どういうスキルを身につけたいのか決めずに、ただ場当たり的に独学をしている。
というように、具体的な目標や計画がなく、ただ一時の感情に流されるがままに勉強しているのです。
また、厄介なのが「ただなんとなく」の勉強でも、勉強をやったという充足感が得られてしまうという点。
具体的な目標を立てる事を避けたり、ちゃんと計画を立てて勉強しようとしいたら途中で挫折するのが目に見えているから、そうなるのを避けるためにあえて場当たり的な独学をして、「勉強をした」というアリバイ作りのために勉強することもあります。
独学の性質上、そんな場当たり的な勉強方法では効果が薄いと言ってくれる人も周囲にいないことも相まってか、独学で失敗していることに気づかないまま時間を無駄にしてしまう人も少なくありません。
勉強の量にこだわりすぎて質が疎かになっている
独学は自分で自由にスケジュールを組めるので、その気になれば体力に任せて勉強量ばかりを追い求めた勉強方法にすることもできます。
受験生の自慢話でよくある
- 1日で18時間も勉強した。
- ピークのときは2日徹夜して勉強した。
というような、愚直に勉強時間だけを追い求めた勉強を独学ですることもできます。
この手の独学での勉強時間エピソードは自分をよく見せる自慢話の定番であり、大抵の場合は勉強時間ばかりにこだわってしまい勉強の質が疎かになっていることが多くあります。
受験に頻出…というわけではない簡単な英単語の暗記にばかり時間を費やしたり、実は勉強中に何度もスマホを見てしまい、実質的にながら勉強の時間も総勉強時間に含めて話を盛ることも少なくありません。
そして、独学だけに誰もそんな状況を咎めることはされないので、勉強の質が改善されることはありませんし、その質の低さを埋めるために量でカバーするという勉強方法が癖になってしまうのです。
得意なことばかり勉強しようとする
独学をするときに、自分の得意なことばかりを重点的に勉強し、苦手な科目や分野の勉強をあまりしなかった事が原因となり、失敗してしまうケースです。
自分の自由なように勉強できる独学において、わざわざ自分が苦手としている科目を好き好んでするのは難しいものです。
「誰かに教えてもらうと、強制的に嫌な勉強をすることになるから辛い…だから独学をして自分の得意を伸ばそう」という思惑が仇となり、苦手科目が足を引っ張り失敗を招くのです。
また、苦手科目の勉強をしようとしても、
- わからないところが多すぎてモチベーションが下がる。
- 分からない所を誰にも相談できず詰んでしまう。
- 場合によっては苦手科目を捨てて、得意科目一本で勝負をしようとする。
となることも多く、独学は苦手科目を学ぶのにはあまり向いていない勉強方法と言えます。
独学以前に人間関係が苦手である
独学をする人は、そもそもの人間関係が苦手で結果として独学にならざるを得なかった…というパターンの人がいます。
- 自分の無知や無勉強っぷりをアピールすることになるから質問をするのが苦手。
- たとえ勉強であっても、誰かとコミュニケーションをするのが苦手。
と、勉強以前の人間関係をうまく築けない事が原因で、仕方なく独学をする人は、分からないところがあっても質問もできず、なんでも自分一人で解決しようとして我慢しすぎる事が多く、燃え尽きてしまいやすい性格とも言えます。
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独学が無理と感じたら塾や先生を頼るのも方法の一つ
独学で無理だと感じたら、潔く学校の先生や塾・予備校の講師、または勉強が得意な先輩やほ友達を上手に頼ることも、勉強を乗り切るための知恵と言えます。
人をうまく頼ることで、独学で延々と悩んでいた問題の解き方や理解できなかった説明を、違う角度から教えてもらい、一人で悩んでいた時よりも短時間でスッと理解出来ることもあります。
とくに先生や講師、自分よりも学力やスキルのある人は、同じような悩みを相談されることも多いことから、わからない問題の説明や解説も上手で丁寧であり、素直に聞けば今まで自分一人で悩んでいたのがアホらしかった、と感じることもあります。
もちろん、独学を完全に否定しているわけではありませんし、場合によっては独学がうまくいくことも事実です。
しかし、どんな勉強方法でもメリット・デメリットはあり、とくに独学の場合「一人でやる」という性質から、詰みやすい勉強方法だということを頭にいれて、独学でつまづいたら適度に誰かを頼る事を取り入れてみるようにしましょう。