家にいたら勉強できないという理由でファミレスやファーストフード店などの飲食店を勉強場所として利用する人は、学生でも社会人でも多くいます。
しかし、ファミレスによっては勉強も含めて長時間を使用を禁止しているところもあり、大学の近く等の学生が多く集まる場所では、勉強を禁止する旨を書いた張り紙が張り出されていることもあります。
ファミレスでの勉強は適度に音があり、多少うるさいところでも勉強に集中できるメンタルを鍛えるためには有効ですが、そもそもレストランという食事をするのが基本の場所においては、押さえておくべきルールやエチケットを理解しておくことが肝心と言えます。
ファミレスで勉強をするメリット
程よい騒音のおかげで勉強に集中しやすい
アメリカの研究によれば、人間は静かすぎる場所(50デシベル[※1])よりも、適度に雑音がある場所(70デシベル)の方が集中力が高まりやすいという実験結果が出ています。
実際に自習室のように徹底して静かにすることが決められている場所で勉強をすると、想像以上に集中できず「静かすぎる」ということがストレスに感じることも多くあります。
ファミレスのように適度に人の話し声、歩く音、BGM、外で車が走っている音などが聞こえてくる環境の方が集中しやすいのもこのためです。
もちろん、適度な音があることは、ファミレスに限らずスマホで音楽を聴きながら勉強するときでも同じで、適度な音は勉強効率を上げる一つの要素とも言えます。
うるさい状況でも集中できるメンタルが鍛えられる
いつも自習室で静かな環境で勉強することが癖になっている人に多いのが、模試やテストの時に聞こえる鉛筆(or筆記具)の音や、くしゃみ、咳き込む声、鼻息などの他の人が出す些細な音が気になって試験に集中できないという事例です。
とくに大事な試験ともなれば強い緊張を感じることから、普段なら気にならないような些細な音に気を取られて集中力が途切れてしまったり、細かい音が気になってイライラしてしまうこともあります。
普段から適度な雑音のあるファミレスで勉強する習慣を身に付けることは、多少の物音では集中を切らさず、しっかり最後までテストに向き合えるメンタルを身に付ける練習としても効果的と言えます。
大事なテストや試験当日が、決して雨音や風の音も聞こえず、誰ひとりとして風や花粉症で咳き込む音が聞こえてこない状況である…とは言い難いものです。
適度に音がある環境に慣れておくことは多少の物音に左右されず、きっちり自分の勉強の成果を発揮するための基礎練習とも言えるでしょう。
また、学生に限らず社会人ともなれば、移動中の新幹線や飛行機の中といった、それなりにうるさく、体も揺れて勉強しづらい環境で勉強をする場面が出てくることもあります。
その場面になった時に「今まで静かな場所でしか勉強してなかったので勉強できません」とならないためにも、適度に雑音のある場所での勉強に体を慣らしておくことは大事と言えます。
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周囲に人がいることサボり防止になる
ファミレスには自分以外のお客さんやお店の従業員がいるもので、常に誰かの目に晒される環境とも言えます。
自分の部屋など誰からの監視も受けない環境ではどうしても自分を甘やかしがちですが、ファミレスのように常に誰かから見られているというプレッシャーがある場所だと、嫌でも勉強に集中せざるを得ず、勉強のサボり防止に役立ちます。
「勉強をしている」という承認欲求を満たせる
友人や知人に「勉強をしている」ということを言葉にしてアピールすると、
- たかが勉強ぐらいでいい気になるなよ。
- 勉強もそうやけど、テストの点数でアピールしなさい。
というツッコミが返ってくることが多いものです。
勉強を頑張っているのに認めてもらえない気持ちは「とにかく勉強をしている自分を認めて欲しい」という承認欲求が強い人からすれば、何としてでも解消したいものです。
その解消方法として使えるのが、ファミレスで勉強をすること。
あからさまに「自分は勉強してますよ」という事を言葉にするのではなく、ファミレスで勉強しているという行動を、他のお客さんや従業員の人に見てもらうことで「勉強している自分」を他人から承認してもらい、承認欲求を満たせるのです。
もちろん、他のお客さんや従業員の方が直接勉強をしていることを褒めてくれることは滅多にありませんが、勉強している自分が注目されている、一瞬でもいいから誰かから注目を浴びていることを感じると、承認欲求が満たされて勉強へのモチベーションが上げることができます。
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しかしファミレスでは勉強が禁止のところも多い
冒頭でも述べましたが、ファミレスによっては他のお客さんの迷惑になったり、混雑の原因になるとして勉強そのものを禁止しているところもあります。
また、大学近くのファミレスの場合は、過去に大学生の利用者が長時間占有したことによってクレームが来たために、ファミレスでの勉強を禁止する旨を大学直々に発表したという例もあります。
ファミレスとしても、勉強する人の応援をしたいという気持ちがあったとしても、他のお客さんやそのファミレスを利用したい人のことを考えれば、どうしても禁止を打ち出すのは致し方のない事です。
正式に勉強禁止という事をアピールしていない飲食店であっても、他のお客さんのことを考えて
- 過度な長居をしたり、頻繁に入り浸らず短時間の利用に留める。
- 店が混雑する時間帯(お昼や夕方頃)を避けて、空いている時間帯で利用する。
- 適度に注文をしてお店の利益に貢献する。
- お店の人に退出するようにお願いされたら、いさぎよくそれに従う。
などの、エチケットを守って賢く利用するのが理想と言えます。
「適度に雑音がある」「他人の目がある」という点に絞れば、通勤・通学中の電車やバスの中を使ったすきま時間の勉強でも同じ効果が得られるので、取り入れてみるのがいいでしょう。
ファミレスが使えない場合は勉強専門のカフェを使うのも手
また、東京や大阪などの都市部ではコワーキングスペースとしても使える勉強専門のカフェが営業されており20~30代の若い人をメインにして営業しています。
興味を持った人は、自分の住んでいる場所の近くに勉強専用に使えるカフェについて、ネットで検索してみるのでもいいでしょう。
カフェによっては、「無料見学会やお試し利用期間を設けているところもあるので、気になったらまずは気軽に利用してみて、その後で会員になるかどうか決めてみるのもアリです。
※1 デシベル:音の大きさを表す単位。数値が大きいほどうるさく、小さいほど静かということになる。