浪人生活の中だるみ対策

浪人生

大学受験のために浪人生活をしている人は、多くの場合夏と秋に勉強に対するモチベーションがガクンと下がってしまう時期があります。

これは「中だるみ」と呼ばれている現象で、浪人生活に対する慣れであり、ある程度精神的な余裕が持てる時期になったからこそ起きる自然な現象ともいえます。

中学・高校で2年生の時に勉強や学校生活に対して一時的にモチベーションが下がる「中だるみ」と同じで、浪人生活でも中だるみは起きるのです。

中だるみになると、浪人生活を始めた頃のような緊張感がなくなり勉強が手につかなくなることで学力の停滞や成績の伸びを招き、志望校のランクを下げてしまうことになりがちです。

そうならないためにも中だるみが起きる前に対策を立てたり、中だるみになった後になるべく早くもとの生活に戻れるようにすることは、志望校合格のためにも重要です。

今回は浪人生活の中だるみ対策についてまとめました。

 

夏から秋が中だるみが起きやすい

浪人生活では主に夏から秋にかけて中だるみが出やすくなります。

その原因は以下のようなことが考えられます。

春からの貯金を使い潰す中だるみのパターン

浪人することを決意した春の時期にかけては、比較的勉強に対するモチベーションや緊張感があったものの、夏になると周囲の剥かれた空気に影響され

  • 「勉強しなくても大丈夫だよね」
  • 「春にあれだけ頑張って貯金があるから多少サボっても問題ない」

と自分で自分を甘やかしすぎてしまうパターン。

 

夏の中だるみを秋まで引きずるパターン

夏に発生した中だるみがそのまま秋になっても引きずってしまうものの、まだ受験期本番ではないためにあまり勉強に対して集中力がわかず、中だるみが長期化してしまうパターン。

 

自分の学力の限界が見えてきて投げやりになるパターン

春や夏はまだそれなりに自分の学力が伸びることを期待していたものの、秋になっても一向に伸びる気配が普段の勉強や模擬試験から感じ取れず、開き直る形で中だるみを起こしてしまうパターン。

 

どの中だるみのパターンも、勉強に対する熱意が失われ、勉強時間の減少および成績の停滞あるいは悪化を招くため、浪人生にとってはなんとしてでも避けたいものです。

また、もしも中だるみなってしまったらなるべく短期間のうちに解消して、普段通りの生活に戻していくことに焦点をおくことが重要になります。

 

 

宅浪の場合は周囲の目が少なく中だるみが長引きやすい

予備校や塾に通わず自宅で浪人生活を送っている宅浪生の場合、一度中だるみが発生すると周囲の目がないために長期化する傾向があります。

予備校に通っていれば、少なくとも先生や周囲の友人といった目があるので、中だるみに対する指摘や面談が入り、長期化を防ぐことは容易です。

しかし、宅浪生だと中だるみが起きても周囲から指摘が入りにくいのは自明。また、唯一の接点である家族から指摘が入ったとしても「勉強しているから大丈夫」「適度な休憩も受験には大切」と言い訳をしてごまかすのも簡単で、家族にも中だるみに気がつかず長期化してしまう傾向があります。

 

また、浪人生活のために親元を離れて一人暮らしをしている場合は、中だるみが長期化してしまう恐れがあります。

単なる勉強へのモチベーションの低下だけでなく、夜型生活になって受験当日のスケジュールに合わせた生活ができなくなり、受験の日に遅刻をして今までの努力を無駄にしてしまうリスクもあります。

 

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「開き直り」による中だるみの問題点

自分の学力の限界が何となく見えてきたことで起きる開き直りの中だるみは「どうせ頑張っても自分の学力ではこの大学が精一杯だろう」と言う、悪い意味で諦める癖がついてしまいます。

こうなると「志望校のランクを下げること=どこでもいいから入れる大学に入りたい」と言う、自分に勉強に対する甘さをとことん許してしまい、ズルズルと志望校のランクを下げてしまいがちです。

加えて、自分に対する甘さゆえに、入れる大学すら学力が届かず入学が危うくなってしまったり、忘れ物の増加や生活リズムの乱れなど、受験本番に直結する致命的なミスを招く原因になります。

 

さらに、開き直りが進むと

  • 二浪しても大丈夫
  • 点数が悪いのは自分の勉強不足ではなく問題が難しすぎるだけ
  • 自分は自分のペースで勉強すればいいんだ

と徹底的に自分を甘やかし続けては自己正当化を繰り返す。

そんな自堕落っぷりのため、いつまでも志望校に合格できないのは当然ですが、当の本人は反省も改善も見られないという、ダメな浪人生になってしまうのです。

 

 

中だるみを防ぐための対策

いきなり無理なペースでの勉強スケジュールを立てない

中だるみが起きてしまうのは、浪人生活を始めた春にいきなり無理なペースで勉強を進めてしまい、貯金を持ったことによる安心感が油断へと繋がってしまうことが原因として考えられます。

もちろん、頑張れる時に頑張る事は大事ですが、その頑張りに甘んじて中だるみを起こした挙句、浪人生活の中盤になって慢心するのは好ましくありません。

そうならないためには、浪人生活の序盤はある程度勉強のペースと抑え目にして、腹八分目のペースで勉強するのが良いでしょう。

貯金を持ちすぎず、適度な緊張感が保てる長期的な勉強スケジュールを立てることで、浪人生活の中盤以降の中だるみを発生させないようにする意図があります。

 

適度に休憩や息抜きをスケジュールに入れる

長期的な勉強スケジュールを立てるときに、適度に休憩や息抜きをする日を決めておくことが、中だるみを防ぐのに効果的です。

例えば

  • 1週間のうち1日あるいは半日は勉強から自分を解放させてリラックスする日を作る。
  • 勉強の後にスポーツジムに通う。朝1時間だけ早く起きて散歩する時間を作る。

などの勉強以外の時間を意図的にスケジュールの中に入れておくことで、中だるみを防ぐだけでなく、長く厳しい浪人生活を送るための体力を養うことも可能です。

 

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勉強場所や環境を変えて新鮮さを保っておく

中だるみは、浪人生活に対する慣れやマンネリが原因だと考えることができます。

毎日同じことの繰り返しでは新鮮味がないので、勉強に対する意欲や熱意が失われるのを無理はありません。

ですので、なんとなくマンネリを感じたら、勉強場所を変えてみたり、オープンスクールなどで志望校を見学する機会を作って、心身ともに刺激を入れてみるのも効果的です。

もちろん、刺激を受けると言う意味では母校に顔出してみたり、志望校に通っている先輩に会ってみて大学生活の赤裸々な話を聞いてみるのも良いでしょう。

 

規則正しい生活リズムと食生活を崩さない

浪人生活は勉強だけでなく普段の生活リズムにも気を使うことが大事です。

  • 必要もないのに夜更かしをしない
  • 模擬試験の前日に徹夜をしない
  • ストレスから暴飲暴食をしない
  • 1日3食を食べない

などの生活の乱れは、しっかりと受験勉強行うための体力を奪い、結果として成績の停滞や悪化を招く原因になります。

 

勉強の記録をつけて自信をつける

浪人生活は長く、辛く、先行きが見えないと言う不安のために、途中ですべてを投げ出したくなってしまったり、勉強が全く進まないことで開き直ったことが引き金となり、中だるみを招くことがあります。

これを防ぐためには、自分の勉強の記録をつけて適度に振り返ることが効果的です。

特に、成績が停滞している時は「本当にこの勉強方法で大丈夫なのだろうか?」と言う不安を抱いて、勉強に対する熱意が失われがちです。

しかし、不安な時こそ、今まで自分がどれだけの勉強してきたのかと言う確固たる記録を振り返ることで、沈みがちな気持ちを持ち上げることができるのです。

漠然と勉強進めていくのではなく、しっかり記録をつける。自分がどれだけの時間や労力を勉強に費やしているのかを可視化する仕組みを作ることで、勉強に対する達成感が手に入り、浪人生活を乗り越えることにつながるのです。

 

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written by
勉強の知恵袋 編集部

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