前回の記事で仮面浪人中は大学生と浪人生(実質宅浪生)という、2つのスケジュール管理をしなければいけないことについて触れました。
自分の意思で仮面浪人になった場合、親の脛をかじる訳には行かず自分で大学の受験料や学費をバイトでなんとか稼いで、仮面浪人生活を乗り切ろうと考えている人もいようかと思います。
しかし、大学生・浪人生という2足のわらじ生活の上に、更にアルバイトまでのしかかるわけなのですから、普通にの宅浪生や予備校に通う浪人生と違って体力面でも精神面でも負担は大きくなります。
そのことを考えれば仮面浪人中にアルバイトをするのは正直オススメできないのですが、事情があってどうしてもアルバイトが必要という人のために、今回は、仮面浪人生がアルバイトをするときの注意点・コツについてまとめました。
仮面浪人中のバイトのコツ
必要な金額を先に決めておく
仮面浪人をする場合、ただ闇雲にアルバイトをしているのでは、いずれ燃え尽きてしまいバイトも受験勉強も、そして大学生活も中途半端になってしまうリスクがあります。
「仮面浪人をするからお金が必要」という気持ちはわかりますが、その気持ちを少し脇に置いて「仮面浪人をするためにいくらお金が必要なのか」を先に計算しておくことが大事です。
あらかじめ必要な金額がわかっていれば、
- 毎月いくらバイトで貯めていけばいいのか。
- 集中出来る時にはガッツリ稼いで、受験前にはバイトの量を減らしてもOK。
などの具体的な貯金のための計画、時間の活用方法を立てやすくなります。
「長期休暇を使ってガッツリ稼げる時に稼いで、それ以外の日は週2に短時間のアルバイトをする」というような、効率面を考えた勉強と貯金の計画を立てれば、ただでさえしんどい仮面浪人生活を少しでも楽に過ごせることになるはずです。
また、何よりただがむしゃらにバイトをするのとは違って、「○○万円稼げばあとは、比較的安心して受験勉強に打ち込める」という精神的な余裕を持てるのがメリットです。
加えて、仮面浪人のうちに金銭管理や貯金をして何か大きな買い物をするという経験は、それ以降の人生でも役立つ経験なので、やっておく価値は十分にあるでしょう
重労働のバイトは避ける
仮面浪人とは言え受験勉強に支障が出るようなアルバイトのやり方は好ましくありません。
肉体的な疲労がたまりやすい、引越し作業、倉庫、工場、イベント会場、建築現場でのアルバイトは時給がよく、日頃の運動不足の解消にもなる一方で、バイトのせいで疲れ果ててしまい受験勉強するはずが寝落ち…なんてことをなるバイトでもあります。
また、ファーストフード店のアルバイトのように、短時間で以下に効率よく仕事をこなして注文を捌いていくことが求められるバイトも、想像以上に体力を奪われやすく、いくら若いとは言え受験勉強に必要な体力まで消費してしまうことがあります。
バイトのおかげでノルマの金額は達成できたものの、受験勉強の方は全く進んでいない、大学の講義は寝坊して単位を取り逃してしまった…というバイト偏重の生活を防ぐのがが仮面浪人のバイトでは特に重要です。
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夜~深夜のバイトは避ける
仮面浪人生は一応でも立派な大学生なので、その立場を活用して夜や深夜帯(22時~翌日の5時迄)のアルバイトをすることも可能です。
深夜帯のバイトだと、日中の時給から更に上乗せ(25%アップ)されるので、より効率的に働くことができますが、その一方で
- 睡眠時間を削ってしまい浪人生活に支障が出る。
- 体内時計が乱れて朝に弱くなったり、夜型生活に陥る。
などのリスクもある働き方です。
夜型生活になってしまえば、大学の1限目の講義に出席できず単位を落としたり、志望している大学の受験当日の日に寝過ごしてしまい、今までの1年を無駄にするというリスクが待ち構えています。
お金を効率よく稼ぐのは大事ですが、結果として勉強時間や健康に影響が出てしまうのは、とくにストレスが多い仮面浪人生活では避けなければいけません。
早朝・土日祝だけバイトをする
自分を律して朝方の生活が続けられるように、あえて24時間営業の飲食店やコンビニなどで早朝や土日祝のアルバイトをするというのも働き方のひとつです。
土日祝のバイトのなら平日と違って時給上乗せになる。朝方のバイトは時給こそ日中と変わらないですが、どちらも応募してくる人が少なくお店によってはすぐに採用されることもあるので、今すぐにでもバイトを始めたい場合は検討してみるのがいいでしょう。
短期・単発のバイトを使って効率よく稼ぐ
(仮面)浪人生活でまず重要なのが受験勉強のための時間をしっかり確保です。
毎週決まった曜日に、決まった時間だけ働く方法だと、どうしてもアルバイトの時間分、そしてアルバイトの準備や通勤にかける時間のロスが大きく、その分受験勉強の時間を削らなければいけないというジレンマに悩まされがちです。
そんなジレンマを解消するには、ゴールデンウィークや長期休暇などにある短期・単発の日雇いバイトを行うのも働き方の一つです。
毎週働くバイトと違って1日あたりの拘束時間は長くなりますが、その分時給換算されば毎週のバイトよりも効率的に稼げて、且つ短期間で済むので疲れがずっと続いて勉強に支障が出てしまう…という事態は避けられます。
なお、短期バイトの欠点は収入が安定しないという点。働きたい内容によっては、毎月短期のバイトができないという月もあるので、最初に設定した目標金額に届かないまま、ただ時間だけが過ぎてしまう不安と戦わなければいけない事にも留意しておきましょう。
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勉強しながら働ける塾講師・家庭教師はいいバイトになる
仮面浪人は一応は大学生という身分なので、その身分を活用して塾講師や家庭教師のアルバイトをするのも、勉強と収入の面で一石二鳥になります。
できるだけ年齢が近い高校生に勉強を教えるとなれば、自分の基礎的な知識の漏れや抜けを確認も可能で、その分バイト以外では本格的な受験用の勉強に打ち込みやすくなります。
また、バイトの中で教材に触れていることで、その科目に関する新たな知識や問題の解き方、解説など、受験に関わる様々な情報を頻繁に触れることで、知らず知らずのうちに知識が付いて自分の学力に反映されやすくなります。
加えて、普段の受験勉強でインプットした知識を、誰かに勉強を教えるというアウトプットを通すことでより強く記憶に残したり、説明している最中に自分の不勉強さに気付けて、ちゃんと説明できるようにしっかり学ぼうというモチベーションを抱く事もできます。
受験勉強に限ったことではありませんが、誰かにものを教えるためには生半可な知識ではすぐにボロが出てしまいます。
ボロを出さないためには、基礎的な内容であってもしっかり理解して知識を身につけておくことが肝心。その習慣を塾講師や家庭教師で身につけておけば受験勉強にも役に立つのは言うまでもありません。
本当にお金に困っている場合は親や親しい人に相談するこも大事
もちろん、お金の面でどうしても困ったことがあったら、両親や親族に相談するのも大事です。
仮面浪人だと打ち明けられず、一人でバイトを続けるのは先が見えないどうしても辛い生活になりがちですので、できるだけ相談できる人を作って、メンタル面で燃え尽きないようにしておくことも仮面浪人生活の乗り越えるためには重要な事です。
なお、以前普通に浪人として予備校に通いつつバイトをする時のコツについても書いていますので、よければご覧下さいませ。