世間一般的には勉強のペースが速い事は、良いことだとされています。
例えばある問題集を普通にやれば1ヵ月かかるところを、1週間で終わらせてしまったら「勉強が早い」「頭が良い」「すごい」と褒められるものです。
しかし、逆に2ヶ月以上も問題集を解くのに時間がかかってしまう人は「勉強が遅い」「非効率的な勉強している」とあまりいい目で見られる事はありません。
このように勉強のペースと言うものは、早ければ早いほど多くのことが勉強できて多くの知識が吸収できると考えられており、ただ勉強するのではなくいかに早く勉強するかが大事だと言う風潮が教育や受験の世界ではあるような気がします。
実際に勉強のペースが遅いと、授業の理解も遅くなりがちでテストの点数が悪化したり、補修授業や追試の対象になることが多いでしょう。
そんな状況で「勉強に対して自信を持ちなさい」「今のペースで十分OK」だとポジティブな言葉をかけるというのは、あまり現実的ではないように思います。
自信を持てと言われても「いや、私は勉強のペースが遅くて、みんなと比べたら全然自信なんか持てません…」という反応が帰ってくるのがオチだと思います。
しかし、筆者としては勉強のペースが遅いからといって、全く落ち込む必要はないと感じております。
今回はそんな勉強のペースが遅い人に伝えたい知恵をいくつかまとめました。
勉強のペースが遅い人に伝えたい事
勉強の速さ=正義ではない
まず「勉強の速さ=絶対的な正義」ではないと言う点を押さえておく必要があります。
確かに勉強が早い人は、テストの問題も早く解けますし、宿題を早く終わらせてその分自分の時間をつことができます。
しかし勉強で大切なのはいかに早く終わらすのではなく、どれだけ時間がかかってもいいからわからなかった問題が解けるようになることや今まで知らなかった知識をしっかり覚えていくことです。
勉強は早押しのクイズ番組とは違います。しっかりとできないことができるようになるための勉強は早ければ優れている遅ければ劣っていると言う基準で語るのではなく、時間をかけてでもしっかり正しい知識を身に付けていくことを意識するようにしましょう。
ペースが遅くても最後までやり遂げればいい
勉強のペースが遅い人は「勉強のペースが遅い=自分は勉強ができない」と思い込んで自信をなくしてしまうことが多くあります。
しかし、勉強のペースが遅いからといって自信をなくすのは早計だと思います。
先ほども触れましたが、勉強は早押しクイズではありません。
たとえ他の人より時間がかかろうとも、勉強により今までできなかったことができるようになれば、それは勉強によって自分が着実に知識を身に付けているということなので、自分を卑下することなく自信を持って良いことだと思います。
また、ペースが遅い人は時間をかけている分、問題を正確に解くことや、ケアレスミスを防ぐことにも注力していけければ良いと思います。
そうすることで、勉強に時間がかかってしまうと言うコンプレックスが、自分は時間をかけて丁寧に問題を解くことができると言う自分の強みへとつなげることができます。
勉強のペースが遅い人は、無理にペースを上げようとしてしまった結果、慣れないペースで勉強したことから以前よりもケアレスミスが増えてしまっては逆効果です。
また、理解が中途半端のまま進めてしまった結果、何度も同じところを勉強し直すなければいけないと言う事態になるのは好ましくありません。
ペースを追い求めるあまり、問題を丁寧に解くことがおろそかになったり、防げたはずのミスで余計な失点をしてしまうのは大変もったいないことだと肝に銘じておくようにしましょう。
他の人と比べては合わせるのではなく自分のペースでやることを目標とする
勉強のペースの速さが気になるのは、自分1人で勉強している時ではなく、クラスメイトや塾の友達など他の人と比べている場面でつい気になってしまうものだと思います。
自分と同じ年齢で、出身校で、授業を受けている人のはずなのに、自分と比較して勉強を進めるペースが非常に早い人が目の前にいたら、どうしてもその人のことが気になり勉強に集中できなくなってしまうことでしょう。
しかし、そこで他の人と比べて勉強のペースが遅いからといって落ち込むのではなく、あくまでも自分のペースで勉強を進めていく、と言う軸をしっかり持ってコツコツと勉強進めていけばいいのです。
よくも悪くも「自分は自分、他人は他人」と割り切って考え、他人と比較するのではなく過去の自分と比較して勉強の進み具合を適宜確認するようにしましょう。
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ただし入試は素早く正確に答えるテクニックを
勉強のペースは気にしてはいけないと上で触れましたが、テストや入試では別です。
テストや入試には当然制限時間が設けられており、その時間内に回答できなければ点数ダウンになる事は避けられません。
普段の勉強ではどれだけ時間がかかってもいいのでちゃんと最後まで理解することが大切です。
しかし、テストまで同じやり方で挑んでは、思うような結果が出ず失敗してしまう恐れがあります。
対策としては、
- いちど理解した問題を早く解く訓練をする。
- 理解した問題を早く思い出せる訓練をする。
- 自分のできる問題から回答するようにする。
などの実際のテストや入試を意識したトレーニングを少しずつ取り入れていくようにしましょう。
初めて学ぶ問題や科目の理解にかける時間は長くなっても構いません。しかし、テストの時はしっかり早くそして正確に答えられるようにトレーニングをするようにしましょう