大学受験参考書は人気ではなく自分の学力に合わせて選ぶべき理由

参考書

学校の先生や勉強ができる先輩、ネット上のニュースや受験に関する動画を投稿しているyoutuberなどの情報をチェックしていると、ほぼ毎日のように

  • 「英語を勉強するなら○○の参考書が絶対いい」
  • 「数学なら○○さえやればセンターも二次も行ける」

などの、参考書に関する情報を目にします。

大学受験における話題として「どんな参考書をやれば成績がアップするか」というネタは鉄板であり、またお互いに参考書を使ってみた感想を聞けることから、この手の話題はヒートアップしがちです。

しかし、その手の話題に出たおすすめの参考書情報は、あくまでも「参考」としてとどめておき、自分のレベルにあった参考書を選ぶことが、受験で成功するためには重要です。

 

 

受験参考書は評判や人気ではなく自分の今の学力で決める

大型書店の受験参考書の本棚に行くと、大抵POP付きで

  • TVでも話題の売れている参考書
  • 大手予備校の○○先生も絶賛の参考書
  • 今売れている参考書ランキング

など、今どの参考書が評判になっているかがわかるように陳列をされているものです。

もちろん、書店で平積みされていたり、ランキングの上位になっている参考書は、確かにわかりやすく、説明が具体的で丁寧、そして新品感あふれるデザインが魅力的なので、多くの受験生から見れば、まさに「参考になるに違いない!」と感じる本が多いと感じます。

しかし、中には

  • 参考にはなるけどちょっと今の自分の学力では優しすぎるor難し過ぎる。
  • 「東大生が~」とか「有名予備校が~」というキャッチコピーだけで、中身は他の参考書と大差ない。

と、自分の実力と合っていなかったり、見掛け倒しになっている参考書もあります。

評判があるのは事実としても、その評判に乗った結果、参考書が自分に合っておらずてあまり学べる知識がない‥という結果になるのは、できるだけ避けなければいけません。

 

また、参考書の評判は書店だけでなく、

  • 学校や塾、予備校の先生
  • 賢い先輩や知人、友人
  • 親や兄弟、親戚
  • アマゾンのレビュー欄や個人ブログ
  • 受験系youtuberの動画

などでも簡単に、それも大量に入手することができます。

しかし、あまりにも情報が多すぎるため、結局どの参考書が自分でもよくわからなくなってしまうことも、インターネットが当たり前になった現代ならでは悩みだとおもいます。

たくさん評判がある一方でその評判に振り回されてしまうのを防ぐ意味でも、参考書を選ぶときは今の自分の学力、つまり自分基準にして選ぶようにしましょう。

 

 

「ちょっと頑張ればできそう」というレベルの参考書を選ぶ

では、自分基準で決めるときの参考書の難易度はどの程度に設定すればいいかというと「ちょっと頑張ればできそう」という難易度に設定するのが基本です。

大学受験だと、手っ取り早く志望校に合格したいことから、最初から自分の今の学力ではかなり難しく感じる参考書に挑んだけど、結局途中で何がわからないのかすらわからない…と惨敗して、参考書を途中で投げ出してしまう受験生は少なくありません。

確かに、難しい参考書を手っ取り早くマスターすれば、志望校合格に一気に近づいたと感じて安心感が得られます。

しかし、難しいと感じる参考書は応用・発展問題、実際の試験に登場した問題などの、基礎的な知識がなければ解くことすらできない問題が多く、基礎できていない頃から取り組むと手も足も出ず、敗北感ばかりが残ってしまうものです。

かと言って、今の自分の学力では易しすぎて退屈になるような参考書では、逆に得る知識がなくて、今後取り組むべき難易度の高い参考書の土台となる基礎知識が身につきません。

 

ですので、難しすぎず、易しすぎず「ちょっと頑張ればできそう」という、ちょうどいいレベルの参考書を実際に書店で試し読みしたり、解説の内容がそれなりに理解できて且つ新しい知識が見つかる、という点に注目して選んで見るのがいいでしょう。

 

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「高校何生向け」の参考書で挫折した人はレベル下げた参考書を選ぶ

ネット上やレビューサイトでは学年別に教科書の進度に合わせたおすすめの参考書の情報がよくヒットします。

丁寧なサイトだと、

  • 志望大学毎に高3は★★の参考書をやればOK
  • 医学部志望は高1は○○、高2は△△、高3は■■をやればOK

と、より詳しく丁寧にやるべき参考書の説明が掲載されているサイトもあります。

もちろん、それらのサイトに載っている情報をもとに、実際に書店に足を運んで内容を見てみるのもいいでしょう。

しかし、もしも高2なのに、高2向けと紹介されていた参考書では難しすぎると感じた場合は、一旦高1向け(あるいはそれよりも前の中学向け)の参考書から始めようにしましょう。

 

一概に高2と言っても

  • 進学校の高2なのか。それとも平凡なの公立校高2なのか
  • 部活でガンガン活動している高2なのか。それとも部活も何もしてない高2なのか
  • 学校以外に塾・予備校でも勉強している高2なのか。それとも勉強は学校だけの高2なのか

と、その状況は様々です。

「高2だから絶対△△の参考書をやるべきだ」というわけでなく、あくまでも載っている情報を参考にした上で、自分の今の学力、勉強の進み具合に合っている参考書を選ぶように心がけましょう。

 

なお、もしも「高2の自分では△△の参考書は簡単すぎる」と感じたのなら、先取りして高3向けの参考書を選んで、果敢にトライしていくのでもいいでしょう。

 

 

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無理して難しい参考書を使うより、できるレベルで勉強するのが自信になる

勉強でよくあるのが「苦痛やしんどさを感じなければ勉強の効果は上がらない」という風潮です。

とくに受験勉強ともなると、「難なく解けるような問題は他の人も解けるから差がつきにくい、むしろ他の受験生が解くのに苦痛を感じるような問題を解いてこそ差がついて合格につながるはずだ」という競争心が煽られた考え方になっている人を、受験生時代によく見かけました。

もちろん、わからない問題がわかる→できる→解答できるようになるためには、ある程度難しいと感じる参考書を選ぶことが大事です。

しかし、かと言って何もかもわからない参考書を解くのは敗北感だけが残りモチベーションを崩しかねません。

受験を攻略する上では、自分で勉強に対するメンタルのコンディションを整え、途中でポッキリ心が折れないように保つことも大事。そういう意味でも、自分にあった難易度の参考書を選ぶことは大事なのです。

 

 

ちなみに上でも述べましたが、頭のいい先生や先輩がおすすめしている参考書や、「東大生が使っている」「大手予備校講師が進める」というキャッチコピーのついている参考書に対して、多くの受験生は影響されてしまい、つい買ってしまうものです。

これは、人間は他人の評判、それも組織や集団、権力、権威のある言葉に影響されやすく、つい自分を押し殺してその言葉通りに動いてしまう人間の心理が影響しているのが原因です。

参考書と言っても基本的には商売(ビジネス)なので、できるだけ多くの人に注目されトレンドになるような参考書を売らなければいけないという事情があるものです。

そういった大人の事情を頭の片隅に入れておきながら、参考書を受験生という視点ではなく、一消費者や一商売人という視点で見てみるのも、参考書選びの一つの楽しみだと感じます。

 

 

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written by
勉強の知恵袋 編集部

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