本屋に行くと「マンガで分かる〇〇」と言うタイトルの参考書や勉強に使える入門書がよく見つかります。
特に、古文・漢文と言った古典科目や日本史や世界史などの歴史科目、では、マンガでわかるシリーズにお世話になった人も多いと思います。
しかし、マンガで分かるからといって
- 受験やテストでも漫画で学んだ知識がそのまま応用できるかどうか?
- そもそもが漫画なので、本当に勉強の役にたつのかどうか?
と言う疑問を持っている人も少なくないと思います。
もちろん、マンガでわかるシリーズも使い方によっては勉強の手助けになることがありますが、使い方を間違えれば、ただ時間を無駄にしてしまうこともあります。
今回はマンガでわかるシリーズで勉強するときの注意点についてまとめました。
漫画でわかるシリーズは超初心者なら効果的
マンガでわかるシリーズは、その多くが勉強嫌いの人や、参考書や問題集を解くことに抵抗感がある人に向けられて作った、わかりやすさや親しみやすさを前面に押し出した参考書の必須といえます。
言い換えれば、超初心者向けの参考書と言っても良いでしょう。
なので、「どうしても苦手な科目があって、普通の初心者向け参考書ですら無理!」と言う人は、マンガでわかるシリーズきっかけにして、勉強を始めていくという使い方がオススメです。
なお、超初心者向けのため、普段から勉強が得意で、自分で学習する習慣が身についている人であれば、マンガでわかるシリーズは物足りないと感じることが多くあります。
自分の今の学力や成績に応じて、マンガでわかるシリーズを用いるようにしましょう。
古典・歴史などのストーリーがあるものは漫画が分かりやすい
古文や漢文、日本史や世界史などの勉強するにあたっては、当時の文化や暮らしなどの、直接受験に問われる事は無いものの、理解しておくとすんなり勉強できるための基礎知識の有無が、勉強の進み具合を大きく左右することがあります。
例えば、平安時代のように今から約1000年以上前の人の普段の暮らしがどういうものだったのかを、文章だけの堅苦しい本を参考にして想像しようとしてみても、なかなかイメージが湧きにくいものだと思います。
しかし、漫画の場合は文章の他にも、イラストや登場人物の表情の変化などといった目に訴える情報が多く、より想像力をかき立てられて当時の生活や文化を理解しやすくなります。
また、本だけの参考書ではカットされがちな、登場人物の細かい情報、例えば…
- 趣味
- 交友関係
- 恋愛関係
- 好きなものor嫌いなもの
- ちょっと笑える小ネタ、エピソード
などの、その人物の詳細なプロフィールが書かれていることが多く、感情移入をしやすいというのも漫画の魅力と言えるでしょう。
古典や歴史科目は、大昔の人物の出来事なのでどうしても親近感がわきにくいものですが、漫画によってコミカルに描かれることで、大昔の人間でも私たちと同じような感性や感情を持った1人の人間であることがわかるので、古典や歴史に対する苦手意識を払拭することができます。
また、歴史科目においては、ただ過去に起きた事実を淡々と丸暗記するだけでは非効率的です。
どうしてその事件が起きたのか、と言うストーリーを学ばないまま暗記しても、思い出すときに暗記した知識が芋づる式に思い出せないので、効果的な暗記方法とはよべません。
しかし、マンガでわかるシリーズに乗っているストーリーや流れをざっくりと把握しておけば、暗記の際にどうしてこの事件が起きたのかと言うストーリーも一緒に思い出されたり、そのストーリーに関連する他の事件や出来事に関する記憶とも紐付けられて思い出すことができます。
マンガでわかるシリーズは、暗記科目の軸を作るのに役立ちます。そしてこの軸がしっかりしていれば、記述問題や論述問題においても、詳しい説明を書くことが可能になり、点数アップにつなげることができます。
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数学・理科などは説明と解説が豊富なものを選ぶ
数学や理科などの理系科目でも、マンガでわかるシリーズの本が多数出版されています。
理系科目だと古典や歴史とは違って、そもそも教科書に乗っている人物が登場したり教科書に載っているストーリーがあるという事はありませんのでマンガで学ぶのは不向き…というわけではありません。
理系科目の場合、マンガでは教科書には載っていないイラスト、写真、図解などが豊富であり、こちらも初心者向けにわかりやすく教科書の内容が解説されていると言う特徴があります。
もちろん、マンガによっては説明がシンプルすぎて初心者の中でも超初心者向けのものもありますので、もしも数学や理科のマンガでわかるシリーズを選ぶときは、説明や解説が充実しているもの選ぶようにしましょう。
受験やテスト対策は漫画ではなく過去問・問題集を
マンガでわかるシリーズに含まれている情報量は、超初心者向けであるために普通の教科書や参考書に比べると少なくなる傾向があります。
あくまでも、勉強嫌いな人や苦手意識のある人向けの本なので、受験やテストにまで完全に対応できるものとは呼べません。
志望校合格やテストでいい成績を取ることが目標であれば、マンガでわかるシリーズばかりを何度も読むのではなく、過去問や問題集にもしっかりこなすことが大事です。
マンガでわかるシリーズは、あくまでも勉強するきっかけ作りとしては効果的ですが、やはりきっかけ作りに過ぎないと言う事実を覚えておくことようにしましょう。
漫画でわかるシリーズを勉強をサボる言い訳にしてはいけない(戒め)
マンガでわかるシリーズで勉強している人によくあるのが、「漫画でも勉強しているから、普通の問題集屋さん講習はやらなくてもいいよね」と自分で自分を甘やかしてしまうケースです。
確かに、漫画を読むだけなら、実際に頭をひねって問題を回答することよりも楽であり、かつ親や先生に対して「漫画で勉強していますから」と説明(=言い訳)ができるので、漫画以外での勉強しなくても良い理由が作れてしまいます。
特に、今まで勉強が苦手だった人が漫画でもいいから勉強に取り組んでいる姿勢を見せるだけでも、大変褒められで評価されることがあるでしょう。
しかし、そこで評価された経験をいいことにして、漫画に逃げてばかりで問題集や過去問、模試の復讐等のやるべき勉強後回しにしないようにしましょう。