大学受験をする人なら、模試を有効活用することは志望校合格のためには欠かせません。
よく学校の先生や予備校の先生が「模試は必ず復習するように!」と口酸っぱくいうことがありますが、現実的にはなかなか復習するきが起きなくて困っている人も多いと思います。
また、模試は受けたら受けっぱなし、そして結果が返ってきたら偏差値や判定に一喜一憂してそれでおしまい…なんてことになっている人も多いことでしょう。
模試は、あくまでも「模擬」試験なので、結果に一喜一憂するのではなく、その試験内容をちゃんと振り返って、自分の学力につながるように復習していくことが大事です。
今回は、模試の復習のタイミングや復習のコツに付いてまとめました。
模試の復習をするタイミング
模試が終わった当日のうちに復習する
模試は長いものだと、朝から晩までやるものもあり、終わったらヘトヘトでもう復習をする体力が残っていない…ということも多いでしょう。
しかし、そこで面倒だからと言って復習をサボって何日もほったらかしにしておくと、
- 模試で解いていた問題の記憶が薄れてしまう。
- 日が経つにつれて、だんだん復習をするのが面倒になる
- せっかく模試で頭を切り替えていたのに、普通の勉強モードに切り変わってしまう。
という状態になってしまいます。
そして復習をしないまま、数週間して回答と結果が戻ってきた時に「あれ、なんでこの問題はは間違っていたんだっけ」と、もし当日の記憶をすっかり忘れて何も知識が身についていないというオチになりがちです。
ですので、疲れてしんどいとは思いますが、最低でも模試が終わった当日中に、貰った答えと解説をもとに復習をすることが肝心です。
「鉄は熱いうちに打て」ということわざにもあるように、ちょうど模試が終わって色々反省点や自分の解けなかった問題を痛感しているタイミングで、しっかり復習をして分からなかった問題やモヤモヤしていた部分をはっきりとさせるようにしましょう。
また、モヤモヤしているところをはっきりさせておけば、気分も晴れて当日の睡眠の質も良くなるかもしれません。
解答が返ってきた日に復習する
当日中に復習が終わった次の復習は、自分の解答用紙と偏差値などの結果が帰ってきた日に行います。
自分の解答を見ても、模試の後に自分で採点したのと違って、
- かなり厳しめの採点方法で思った以上に減点されている。
- 漢字の書き間違い、スペルミス、足し算・引き算の混同などのケアレスミスがあった。
などの、自分では出来ていたつもりだったけど、実はミスをしていたという発見もよくあるものです。
例えば数学の場合、ただ答えを書くだけの問題もあれば、途中式を書くだけでも部分点が拾える、逆に答えが合っていても途中式にミスがあって失点しているという採点のされ方も多く、どこが得点(or失点)につながっていたか、を復習でチェックしておく事は肝心です。
また、漢字ミス、スペルミスなどの問題の答えはわかっていたけれど、些細なミスで防げたはずの失点をしてしまったというのは、受験当日で最も避けなければいけないミスです。
これらの基本的なミスを受験当日でもしないためにも、しっかり復習したり、見直しやケアレスミスを起こさないための基礎知識の振り返りをするようにしましょう。
もちろん、模試当日~解答返却までの間に余裕があれば、そのタイミングに復習をして、ちゃんと理解しておくのでもOKです。
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次の模試の直前に復習する
そして次の復習は、次の模試の直前に行うようにしましょう。
もちろん、前の模試の内容がそのまま次の模試で知識として問われる事はまずありませんが、ここでの復習は以前の模試で身につけた問題の解き方、間違いやすいポイントのチェックをするのがメインとなります。
例えば、自分は英語の長文読解問題が苦手だという自覚がある人なら、前に受けた模試の復習で身につけた長文の解き方や解答の仕方を確認したり、長文を読んで答える選択問題の選択肢の絞り方などの、より模試や受験に役立つテクニックを確認しておくことが大事です。
問題によっては、わからないからと言って以前なら白紙で解答していたことも、実はなにかしら初歩的な計算式を書いていれば部分点になっていた、ということも前の復習で理解しているはずですので、より得点に結びつきやすいテクニックも一緒に復習でおさらいしておきましょう。
また、模試当日のイメージトレーニングや「どの問題から解答しいていこうか…」などのメンタル面の準備という意味でも、直前の復習は有効です。
模試の復習を効果的にやるためのコツ
自分の解答や途中式を問題用紙にも書いておく
模試を受けたあとは、当然ながら自分の解答用紙は回収されるので、問題用紙に解答や途中式などを書いていないと、自己採点や復習ができなくなります。
ですので、模試で復習をちゃんとするためには問題用紙に自分の解答をしっかりと書いておくことが肝心です。
また、もしも解答し終わって時間がある科目の場合は、見直しも兼ねて問題用紙に解答を書き写しておくのも効果的です。
書き写していく中で、漢字ミス、スペルミス、解答欄がずれている…などのケアレスミスに気づければ、惜しい失点を減らすことにもつながります。
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どうして間違っていたのかをちゃんと最後まで理解する
模試でも普通の授業でもよくあるのが、間違ってしまった問題をなんとなくで理解したり、途中までしか理解せず、中途半端な復習になっているパターンです。
中途半端な復習だと、当然ながら次に同じような問題が出てもちゃんと答えられる確率は下がりますし、なにより中途半端な理解でもOKという油断が模試だけでなく受験本番でも出てしまい、命取りになりかねません。
せっかく貴重な時間を費やして模試を受けた以上は、復習も最後まできっちり味わい尽くすようにちゃんと理解しておくことが大事です。
また、大手予備校の模試の解説は、さすが大手とだけあって解説がわかりやすく丁寧。そして、受験で問われそうな解答の仕方をちゃんとアドバイスしているという、問題出題者の視点がよくわかる解説になっています。
受験生の多くは問題出題者のことになかなか意識が向きにくいものですが、出題者の意図がわかればただ暗記で答えた知識いう受験生から、「どのような解答を出題者は求めているのだろう」と自分を俯瞰して考えて、より出題者の意図に沿った解答ができる受験生へと成長できます。
これは、小論文や記述問題、数学の証明問題などの文章を書く問題で身につけておくと役立つスキルなので、是非とも身につけるようにしましょう。
模試の問題・解答・結果はしっかり保存しておく
模試は自分の偏差値や志望校への合格の可能性を知るためのものではなく、
- 自分の得意科目と不得意科目
- さらに得意科目・不得意科目の中でも得意な分野or不得意な分野 (数学でもとくに確率問題が苦手など)
- 自分が苦手としている問題の形式(マーク式or記述式など)
- 自分の解答に多いクセ (時間配分が下手、分からない問題を白紙で出すなど)
などの、自分の受験に対するあらゆる情報を知ることもできる大事な参考資料となります。
自分はどんな時に間違いやすいのか、自分の点数にならない悪いクセはなんなのかを知るのは、受験で1点でも多く点数をとるためには大事なことです。
ですので、模試の問題や解説だけを復習ノートとして別に作っておいてまとめておく、ファイリングや切り抜きやコピーをしておいて保存しておき、必要な時に見直して復習に役立てるようにしましょう。