塾・予備校の勉強合宿に参加するメリット・デメリット

塾・予備校

塾や予備校によっては、夏休み・冬休みなどの長期休暇の期間を使って、勉強合宿を行っているところもあります。

勉強合宿はその名の通り勉強するために参加する合宿であり、強制参加のところもあれば、自由参加のところもあります。

合宿によっては難関校の受験に特化したスケジュールを組んでいたり、長期休み中にだらけすぎて学力低下を防ぐという初歩的な目的のためにとして行われている合宿もあり、その目的は様々です。

今回は、そんな勉強合宿に参加するメリットとデメリットについてまとめました。

 

勉強合宿に参加するメリット

嫌でも勉強する環境に身を置ける

一般的な勉強合宿は、人里離れた合宿所やホテルを拠点にして開催されます。合宿所ではスマホや携帯電話を預けて、外部との接触を断つことで勉強だけに集中できる環境が作られます。

こうすることで、嫌でも勉強に打ち込まなければいけないという環境を作り、短期間で集中して勉強に打ち込み学力アップへとつなげることができます。

とくに、夏休みや冬休みは勉強を妨げたりサボるための誘惑が多く、自分ひとりの力では勉強に打ち込めない人にとっては、勉強合宿を利用するのは方法の一つだと思います。

 

生活リズム改善、自己管理能力向上につながる

勉強合宿はただ勉強に打ち込むだけでなく、おはようからおやすみまで…すなわち、起床から就寝時間も決まっており、だらけた生活リズムを短期間で整えるという効果もあります。

普段から夜型生活に陥りがちな人や、朝が弱くなかなか起きれない人にとっては多少荒療治にはなりますが、短期間でたるんだ生活リズムを整えるいい経験となります。

また、合宿で決められた時間割や消灯・起床時間を続けていくことで、合宿後も自己管理能力やスケジュール管理能力が身につき、「自分で自分のスケジュールを決めて実行する」という勉強だけでなくその後の大学生活や社会人生活にも役立つスキルを身につけることもできます。

 

勉強仲間を作れる

勉強とは基本的には自分ひとりでやるものですし、いくら先生に丁寧に教えてもらっていても、同年代の勉強仲間がいないと孤独に襲われるものです。

勉強合宿では普段なら出会う事がない同年代の人、それも大体同じ学力の勉強仲間を作れるので、孤独により下がりがちなモチベーションを維持するのにもつながります。

合宿中やその後でも勉強仲間同士でいい意味で監視しあい、お互いに刺激し合えることも勉強合宿の魅力です。

また、勉強仲間が同じ志望校の場合なら、受験生のうちは情報交換は受験の不安を回避するメンタル面での支えに。そして、お互いに合格した後は親しい仲になり楽しい大学生活を送るきっかけになることもあります。

 

何度もテストをして「やればできる」という手応えが手に入る

短期集中で行う勉強合宿は、小テストや復習テストを毎日行うというスケジュールで進めているものがあります。

何度もテストをするので実際に合宿を受けている身としては「テストが多すぎてしんどい」と感じることもあるでしょうが、いやでも短期間のうちに習ったところがテストで出題されれば「この問題は昨日の授業で出た」という気づきも多いものです。

こういった気づきを繰り返していくついに「自分は頑張れば勉強できる」「やればできる」という勉強で着実に成長していく実感を得やすく、勉強に対する苦手意識や勉強できない自分へのコンプレックスを解消する効果も期待できます。

 

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勉強合宿に参加するデメリット

自分の勉強スタイルが崩れる原因になる

勉強合宿では、塾や予備校が予め決めたテキストやスケジュールに基づいて朝から晩まで拘束されることになるので、自分の勉強スタイルが確立している人の場合はそのスタイルを崩してしまうリスクがあります。

とくに、自分の勉強スタイルで着々と偏差値や成績を伸ばしている人であれば、自分の好きな場所や時間帯で勉強できない勉強合宿だと、効率が下がって逆効果になることも考えられます。

また、慣れない勉強スタイルに余計なエネルギーを費やしすぎた結果、燃え尽き症候群になりしばらく勉強が手につかない…ということも考えられます。

 

常に先生や大人から見られているのでストレスが多い

勉強合宿中は常に引率の先生やスタッフの大人の監視されているので、その分精神的なストレスを受けることになります。

もちろん、このストレスは意志の弱い人からすれば勉強から逃げ出すことを防ぐいい意味でのストレス(プレッシャー)にはなるのですが、余計なストレスなく自分のペースで勉強したい人や、神経質な性格の人からすれば集中力を削がれるだけに感じることもあります。

とくに、普段から他人の話し声やペンの音、教科書を開く音などが気になる人は、集団で一斉に行う勉強を強いられる勉強合宿は向いていないと言えます。(逆にファミレスなどの適度に雑音のある環境がピッタリな人なら、勉強合宿を使うのも手)

人が少なく静かな環境の方が落ち着けると感じているのなら、無理に勉強合宿に参加しない方が良いでしょう。

 

基本的に勉強ばかりなので退屈する

部活の合宿や修学旅行とは違って勉強目的の合宿のために、基本的に勉強を軸にした勉強漬けの毎日を合宿では送ることになります。

もちろん、食事や風呂、睡眠、軽いレクリエーションなどの息抜きの時間はありますが、それ以外の時間は勉強や勉強に関するセミナー、ミーティングばかりであり退屈だと感じることは避けられないと言ってもいいでしょう。

 

費用が割高

勉強合宿は普通の夏期(冬季)講習などの受講費だけでなく移動費、宿泊費なども含まれているので費用が割高になる傾向があります。

また、宿泊した先でやることは勉強がメインなので、高いお金を払ってまで遠出したのにやってることは家や塾でもできる勉強ばかりで、「なんとなく損をしている」「お金の無駄遣いをしている」という感覚に襲われることがあります。

とくに自費で勉強合宿に参加する場合は、いくら参加する前に意識を高く保っていても、いざ勉強合宿を始めていくうちに「本当にこんなお金の使い方をしてもよかったのだろうか…」という自問自答をしたことで、後悔の念に駆られてしまうこともあります。

 

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自分のペースで勉強できる人は合宿は不向き

上でも触れていますが、勉強合宿は自分のペースで勉強できる人には向いていないと感じます。

まだ勉強習慣や自学自習の習慣が確立できていない小学生や、だらけすぎて喝入れが必要な中高生ならまだしも、自分のやるべき勉強やスケジュールがそれなりに把握できている人なら、勉強合宿に頼らず自分で夏休みや冬休みの勉強のスケジュールを立てて実行していくまでです。

 

また、「勉強合宿にさえ参加すればなんとかなるはず」と考えている親御さんの場合、勉強合宿後の子はそれなりに勉強に対する意欲を見せているものの、時間が経つと以前のようなだらけた生活に戻るというケースがよくあるものです。

上ではメリットについて述べていますが、勉強合宿の効果はあくまでも一時的なものになりやすく、まずは1問でもいいので継続して勉強や暗記をしてコツコツ積み重ねる勉強ができるように、サポートしていく事が大事だと思います。

 

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written by
勉強の知恵袋 編集部

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